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腎不全医療・透析医療

在宅血液透析入門

在宅血液透析の費用

  • 在宅血液透析を行うためにはどれくらいの費用がかかりますか?
  • 通院血液透析と同様に、在宅血液透析も健康保険が適応となります。このため、医療費については、「自己負担なし」または「所得に応じた一定額の自己負担(通常1~2万円/月)」となります。

    しかしながら、自宅への透析関連機器の設置に関わる準備費用や在宅血液透析開始後の光熱費は患者さんの負担となります。

    透析関連機器の設置に関わる準備費用としては、電源容量の増量(通常数千円程度)、電源コンセントのアース対応化(通常数千円~1万円程度)、透析装置専用のブレーカー設置(任意、通常1~2万円程度)、自宅透析室への給排水路整備(2万円~40万円程度:状況や選択する方法によって大幅に異なる)、水道の圧を調整する弁やポンプの設置(通常0円~10万円:水圧によって異なる)が挙げられます。それ以外に漏水(水漏れ)警報器等を希望で設置する場合は別途費用がかかります。

    在宅血液透析開始後の維持費は、光熱費以外は通常不要です。光熱費は透析を実施する頻度等によって異なりますが、概ね在宅血液透析開始前の1.2~1.5倍となるようです。但し、年1回、排水管の高圧洗浄(1~2万円程度)が必要です。なお、機器の設置、機器交換、機器の撤去については通常費用はかかりませんが、引っ越し等の患者さん都合による設置場所移動は、原則として患者さんの費用負担で実施していただくことになります。

    このように列挙すると在宅血液透析には多少お金がかかるように思えますが、通院にかかる費用は大幅に少なくなります。また、在宅血液透析によって仕事や生活が円滑に行えることによる経済的メリットは非常に大きなものです。この点も十分に考慮すべきでしょう。

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